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概要

ho2vol113

静岡県弁護士会 大石康智 会長 × 静岡県司法書士会 杉山陽一 会長弁護士会会長・司法書士会会長が語る「身近な法律専門家」「身近な法律専門家」をテーマに、静岡県弁護士会の大石康智会長、静岡県司法書士会の杉山陽一会長に両会の活動内容や広報活動についてのお考えを語っていただきました。特集1座談会コーディネーター㈱レ・サンク代表田嶋 清子司法書士会と弁護士会それぞれの活動と役割司会/今回は「身近な法律専門家」をメインテーマとし、県弁護士会会長、県司法書士会会長のお二方をお招きしての座談会となりました。 両会のトップが集い、対談するのは今回が初めてだとうかがっております。まずは、これまでの会への関わりについてお話しください。大石/平成27年度、静岡県弁護士会会長の大石です。 平成6年4月に弁護士会登録をいたしました。その後、平成13年から22年にかけ、日弁連の「住宅紛争処理機関検討委員会」において副委員長を、平成20年「業務広告調査委員会」の委員長などを務めました。杉山/静岡県司法書士会会長の杉山です。 私は弁護士事務所に2年勤務したのち、25歳で開業しました。静岡県青年司法書士協議会の会長を2年、当会広報委員としてこのHO2編集に2年携わり、その後浜松支部長2期4年、当会副会長を3期6年務め、平成27年5月、会長に就任いたしました。司会/職業としての「弁護士」と「司法書士」、それぞれの業務についてはなんとなく理解をしているつもりが、「弁護士会」「司法書士会」となると、少しイメージしにくい方もおられるかもしれません。具体的にはどういった活動をされているのでしょうか。杉山/県司法書士会では相談業務に力を入れています。当会の常設相談機関「司法書士総合相談センターしずおか」における昨年度の実績は、電話・面談合計で4099件。登記・供託に関するものが約 %、債権回収などの民事紛争に関するものが約 %、成年後見・家事事件等が %、多重債務関係が6%といった内訳です。相談時間は30分ですので、その場で解決しなかった場合は司法書士を紹介することもしています。ぜひ利用してもらいたいですね。大石/それぞれの業務はおおむね理解されている、とのことですが、これが意外に理解されていないのではないか、と実感しております。例えば「登記はできますか?」「他の士業の方とどう違うのですか?」と質問されることが少なくありません。 日弁連が中小企業の方を対象にアンケートを実施したところ、ほぼ半数の方に弁護士利用経験がなく「相談すべき事項はない」と回答。ところが、法的問題を抱えていないか、との質問には80%が「ある」と回答しています。多くの方は、弁護士は、紛争や裁判になった時に頼む存在だと誤解されているようです。 実際には、契約書や遺言書の作成、債務整理、男女間や近隣トラブル、労務問題など、生活していくうえで発生してしまう多くの問題についてお手伝いすることができます。 困ったな、と感じたら、気軽に相談してほしいですね。杉山/最近の対外的な活動としては、県下市町との「災害協定締結」が挙げられます。これは、災害が発生し、市町からの協力要請があった場合、相談員を派遣し被災者の方々の相談を受ける業務です。もちろん締結していない市町には司法書士を派遣しない、ということではありません。災害協定締結の意義は、災害対策について常日頃から市町と協力関係をつくりあげること、そして、災害対策以外の問題についても、共同して取り組む体制ができることだと思っています。大石/弁護士会も、自治体との間で相談業務協力に関する協定を平成16 年から締結し、発災時において効果的に機能できるよう、定期的に協議会を実施しています。先日は関連士業に呼びかけ「マンション建替え法」に関する学習会を開催しました。平時の連携がなければ、災害時の有効的な連携もあり得ません。その意味でも、今後重要性を増すのではないかと考えています。司会/通常の業務以外にも、さまざまな活動をされていらっしゃるんですね。3623 26vol.113 ホーツーあなたに寄り添う法律家静岡県司法書士会2